「紅茶の歴史を時代順にまとめた年表があったら便利だな…」と思ったことはありませんか?
私も紅茶を学び始めたころは、紅茶の歴史年表や重要な出来事を覚えるのに苦労しました。
そこで紅茶ブログ【あっさむ】では、古代から現代までの紅茶の歴史年表を解説付きで作成!
例えば各時代の主要な出来事や人物名、暗記のコツまで、わかりやすく紹介していきます。
特にこれから紅茶を学ぶ方や紅茶検定の対策にもなるので、ぜひ活用してみてくださいね。
紅茶の歴史年表 一覧(古代〜現代)
まずは、紅茶の歴史年表を一覧でチェックしていきましょう!
時代ごとの主要人物や出来事をざっと把握することで、全体像がつかみやすくなりますよ。

◇紅茶の年表◇ 一覧
年 | 世紀 | 出来事 | 人物 |
---|---|---|---|
760年頃 | 8世紀 | 唐『茶経』が成立 | 陸羽鴻漸 |
1600年 | 17世紀初頭 | イギリス東インド会社(EIC)設立 | ― |
1602年 | 17世紀初頭 | オランダ連合東インド会社(VOC)設立 | ― |
1610年 | 17世紀初頭 | オランダが茶を初めてヨーロッパに持ち込む | ― |
1620 | 17世紀初頭 | メイフラワー号アメリカ到着 | ― |
1661年 | 17世紀半ば | キャサリン王妃が紅茶を王室に広める | キャサリン・オブ・ブラガンザ |
1679年 | 17世紀後半 | 東インド会社 初のティーオークション | ― |
1773年 | 18世紀後半 | ボストン茶会事件 | ― |
1823年 | 19世紀前半 | インド・アッサムで自生茶樹発見 | ロバート・ブルース |
1840年 | 19世紀前半 | アフタヌーンティーの習慣が広まる | ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリア |
1843年 | 19世紀中頃 | ダージリンで茶栽培開始 | キャンベル博士 |
1866年 | 19世紀後半 | セイロンで紅茶栽培開始 | ジェームズ・テイラー |
1866年頃 | 19世紀後半 | ティークリッパーレース最盛期 | ― |
1867〜1870年代 | 19世紀後半 | 紅茶栽培地調査 | サミュエル・ベイカー |
1877年 | 19世紀後半 | 高知県で紅茶試作 | 多田元吉 |
1879 | 19世紀後半 | インドネシア茶園開拓 | ― |
1890年 | 19世紀後半 | トーマス・リプトンがセイロンのウバ茶園を買収 | トーマス・リプトン |
1896年 | 19世紀後半 | ティーバッグを考案 | A.V.スミス |
1904年 | 20世紀初頭 | 米国セントルイス万博でアイスティー誕生 | リチャード・プレチンデン |
1908年 | 20世紀初頭 | ティーバッグ実用化 | トーマス・サリバン |
1925年 | 20世紀前半 | ケニアで大規模な茶園を造成 | ― |
1935年 | 20世紀前半 | 茶のすべて(All About Tea) | W.H.ユカーズ |
1939年 | 20世紀中頃 | 日本紅茶協会設立 | ― |
1972年 | 20世紀後半 | セイロン・スリランカ共和国へ。茶園国有化 | ― |
1990年 | 20世紀後半 | スリランカ茶園民営化 | ― |
1998年 | 20世紀末 | ロンドン・ティーオークション閉鎖 | ― |
次の章では、それぞれの出来事や関わった人物など、具体的なエピソードを紹介します。
紅茶の歴史年表①古代〜中世:茶の起源と『茶経』
まずは760年頃、中国の文筆家・陸羽が、世界最初の茶の専門書『茶経』を完成させます。

ちなみに内容は緑茶が中心ですが、後の紅茶文化の基礎となる「茶文化」が芽生えました。
覚え方のコツ:陸羽=茶聖、茶文化のバイブルを書いた人。
紅茶の歴史年表②17世紀:ヨーロッパに紅茶が到来
そして17世紀に入ると、紅茶の会社が設立され、貴族の間にティー文化が広がります。

1600年:イギリス東インド会社設立
まず覚えておきたい出来事は、「イギリス東インド会社」の誕生!
のちにアジアの貿易を独占し、茶や香辛料の輸入を担う大企業へと成長します。
1602年:オランダ連合東インド会社設立
さらにオランダにも、「オランダ連合東インド会社」が設立。
その後ヨーロッパへ初めて茶の輸入を開始したのも、実は「オランダ」なのです。
1661年:キャサリン・オブ・ブラガンザが紅茶を英国王室に広める
そしてイギリス王室に嫁いだキャサリン王妃が紅茶を愛飲し、貴族階級に流行させます。
彼女はポルトガル出身で当時貴重だった「茶」を、婚姻の持参金の一部として持ち込みました。
覚え方のコツ:キャサリン王妃=イギリス紅茶ブームの火付け役
紅茶の歴史年表③18〜19世紀:紅茶と社会の動き
また18世紀後半には、アメリカで「ボストン茶会事件」が発生。
さらに19世紀に入ると、インドやスリランカでの紅茶栽培がどんどん活発になります。

1773年:ボストン茶会事件
アメリカの人々がイギリスの重税に抗議し、港に茶箱を投げ捨てる事件が発生。
そして紅茶は「政治的事件の象徴」となり、アメリカ独立戦争の引き金となりました。
1823年:インド・アッサムで野生茶樹発見(ロバート・ブルース)
またインドのアッサム地方では、ロバート・ブルース兄弟が「アッサム種」を発見します。
これまで「中国種」のみと考えられてきた、チャノキ(茶葉原料)の常識が覆ることに。
覚え方のコツ:1823年 アッサム種発見!
1840年:アフタヌーンティーが流行(ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリア)
さらに公爵夫人のアンナ・マリアが、午後4時頃に軽食と紅茶を取る習慣を始めます。
この習慣は、イギリス紅茶文化の象徴「アフタヌーンティー」の始まりになったそう。
紅茶の歴史年表④19世紀後半〜20世紀:紅茶の大衆化と発明
そして19世紀後半、紅茶は上流階級だけのものではなく、世界の一般家庭にも広がります。
またその背景には、新しい産地の開拓や革新的な発明もあったので、詳しくみていきましょう。

1866年:セイロンで紅茶栽培開始(ジェームズ・テイラー)
まずは“セイロンティーの父”ジェームズ・テイラーが、スリランカで茶園を開拓します。
覚え方のコツ:スリランカ(旧国名がセイロン)が一大紅茶産地に発展!
1890年:トーマス・リプトン、ウバ茶園を買収
そして日本でも有名なリプトンの創業者「トーマス・リプトン」が、ウバ茶園を買収。
「茶園からティーポットへ」を合言葉に、紅茶を手頃な価格で販売し、一般人にも広めます。
1904年:セントルイス万博でアイスティー誕生
さらにアメリカでは、ルイジアナ買収100周年を記念したセントルイス万博が開催。
イギリスの紅茶商人が暑くて売れなかったホットティーに、氷を入れたら大人気に!

そして、この出来事が「アイスティー(Iced Tea)誕生のきっかけになった」といわれます。
1908年:トーマス・サリバンがティーバッグを実用化
今では当たり前に使っている「ティーバッグ」も、実はアメリカで開発されたもの。
1896年にA.V.スミスがティーバッグを考案し、実用化はトーマス・サリバンが行いました。

紅茶の試験では特によく出るポイントなので、人物名をしっかり覚えておこう!
紅茶の歴史年表⑤20世紀〜現代:紅茶の普及と変化
そして20世紀には、紅茶が世界中で愛される飲み物へと発展していきます。

1935年:W.H.ユカーズの『茶のすべて』出版
まず世界の茶文化・産地・製法を細かく書いた、“紅茶の百科事典”が出版。
ちなみに英語タイトルは「All About Tea」で、紅茶史に残る貴重な資料になります。
1939年:日本紅茶協会設立
さらに紅茶の品質向上や普及活動を目的とした、「日本紅茶協会」が設立。
現在も「おいしい紅茶の店」認定や紅茶セミナーなどを、開催しているようです。
紅茶の歴史年表 Q.クイズ(復習)
最後に紅茶の年表で紹介したエピソードの中から、クイズを5問出題します。
ぜひ復習の代わりに下記の質問に答えてみてくださいね。+ボタンを押すと回答が開きますよ。
- Q1.『茶経』を書いた中国の茶聖は?
2.アメリカ独立のきっかけとなった茶の事件は?
3.セイロンで紅茶栽培を始めたのは誰?
4.ティーバッグを考案したのは?
5.アイスティーが誕生した場所は? - A
1.陸羽 2.ボストン茶会事件 3.ジェームズ・テイラー 4.A.V.スミス 5.セントルイス万博
まとめ:紅茶の年表を活用して、歴史や人物名を覚えよう!
紅茶ブログ【あっさむ】では、古代から現代までの紅茶の歴史年表を解説しました。
特に時代ごと全体の流れを押さえると、出来事や人物が記憶に残りやすくなりますよ。
また紅茶を学びたい方はもちろん、紅茶検定の対策や雑談にも、ぜひ役立ててくださいね。
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