紅茶の“オレンジペコ”ってどんな意味?茶葉の等級を示す用語!

紅茶のオレンジペコは、チャノキの先端から2番目の葉のこと。【あっさむ】では、オレンジペコについて詳しく解説しています。 紅茶の入れ方
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「オレンジペコって、オレンジの香りがする紅茶なの?」と疑問に感じている方はいませんか?

実は紅茶用語であるオレンジペコの本当の意味は、茶葉の“等級”を示す言葉なのです!

そこで【あっさむ】では、下記のポイントを中心にわかりやすく解説します。

  • オレンジペコの意味と由来
  • 紅茶の等級(グレード)と分類
  • 「OP」「BOP」などの読み方

それでは、紅茶がもっと楽しくなる「等級」の世界を一緒にのぞいていきましょう!

紅茶の等級「オレンジペコ」とは?

まず、「オレンジペコ(Orange Pekoe)」とは、茶葉の等級を示す専門用語のことです。

紅茶の原料は「チャノキ」という植物で、学名は Camellia sinensis(カメリア・シネンシス)。

その茶葉を摘む際に、先端から2番目の葉が「オレンジペコ」に分類されますよ。

チャノキの先端から2番目の葉を「オレンジペコ」という。

グレードといっても優劣を示す言葉ではなく、葉の部位や大きさを表しているのがポイント。

また世界で統一された基準があるわけではないため、国や産地によって多少の違いがあります。

では「オレンジペコ」という言葉はどこから来たのでしょうか?その由来を探ってみましょう。

紅茶の等級「オレンジペコ」の由来

「オレンジペコ」という名前から、「オレンジの香りがする紅茶?」と思うかもしれません。

しかし実は、オレンジペコは紅茶の香りとは無関係

その語源については、いくつかの説があるので、代表的な3つの説を紹介します。

① オランダ王室「オレンジ家」由来説

最も有力とされているのが、オランダの名門・オラニエ家(House of Orangeに由来する説。

17世紀ごろ紅茶をヨーロッパに広める際、茶葉に「オレンジ」と付けることで、王家御用達のような高級感を演出したと考えられています。

② 茶葉の見た目に由来する説

もうひとつの説は、茶葉の見た目や形状に由来するというものです。

紅茶の新芽には「チップ(うぶ毛)」があり、乾燥後にオレンジ色に見えることがあります。

この色合いが「オレンジ」の名の由来だという説です。

③「白毫(パイホウ/ペークホウ)」が語源

また「ペコ(Pekoe)」は、福建語で「白いうぶ毛」を意味する「白毫(パイホウ)」が語源。

この言葉には、細く柔らかい茶葉の特徴を表していると言われています。

そのため、いずれしても「オレンジペコ」は、紅茶の香りやフレーバーとは関係がありません。

あくまで「茶葉の大きさや形状」を表す等級名(グレード名)として、使われているのです。

紅茶の等級「オレンジペコ」には3種類がある!

そして「オレンジペコ」は、茶葉の形状や大きさによって、下記の3種類に分けられます。

紅茶のオレンジペコ:3種類
  1. オレンジペコ(OP)
  2. ブロークン・オレンジペコ(BOP)
  3. ブロークン・オレンジペコ・ファニングス(BOPF)
オレンジペコは茶葉の大きさに応じて、OP/BOP/BOPFの3種類に分けられる。

1.オレンジペコ(OP:Orange Pekoe)

まず「オレンジペコ」とは、チャノキの先端から2番目に採れる葉のこと。

形の整った茶葉は繊細な香りと豊かな風味が特徴で、特にリーフティーに適しています。

主な産地は、インドのダージリンやアッサム、スリランカのローグロウンティーなどです。

2.ブロークン・オレンジペコ(BOP:Broken Orange Pekoe)

次に「ブロークン・オレンジペコ」は、OPを2〜3mm程度に細かくカットした茶葉です。

しっかりとした味わいが特徴なので、リーフティーはもちろん、ティーバッグにも使われます。

またスリランカ産の紅茶に多く見られるため、比較的手に入りやすい茶葉とも言えるでしょう。

3.ブロークン・オレンジペコ・ファニングス(BOPF:Broken Orange Pekoe Fannings)

「BOPF」は、BOPをさらに細かく砕いた茶葉で、短時間で濃く抽出できるのが特徴!

だからこそ高級な紅茶ブランドのティーバッグや茶葉に、広く活用されています。

その他 紅茶の等級一覧(フルリーフ〜細かい茶葉まで)

また「オレンジペコ」以外にも、紅茶にはさまざまな茶葉の等級(グレード)が存在します。

そこで紅茶ブログ【あっさむ】では、大きさや用途ごとに分類した一覧表を作成しました。

紅茶の茶葉等級(グレード)一覧

▶︎ フルリーフ(大きめ・香り重視)
・FOP(Flowery Orange Pekoe):芯芽入り、香り高い
・OP(Orange Pekoe):細長く整った茶葉、やや軽やか
・P(Pekoe):太めで短め、まろやか
・PS(Pekoe Souchong):中間グレード、コクあり
・S(Souchong):最も大きく粗い、スモーキー系に使用
▶︎ ブロークンリーフ(中細・抽出しやすい)
・BPS(Broken Pekoe Souchong):大粒で濃く出る
・BP(Broken Pekoe):しっかりした味
・BOP(Broken Orange Pekoe):日本でも定番、飲みやすい
・BOPF(BOP Fannings):細かく濃く出る、ティーバッグに多い
▶︎ ファニングス・ダスト(極細・短時間抽出)
・F(Fannings):粉状、短時間で濃い味
・D(Dust):最も細かい茶葉、業務用やティーバッグに多い
▶︎ CTC製法(ミルクティー向け)
・CTC(Crush Tear Curl):機械で粒状に加工、濃く出る
※ 茶葉の大きさが小さいほど、短時間で濃く抽出されます

まとめ:紅茶の等級「オレンジペコ(OP)」を覚えておこう!

この記事では、「オレンジペコ(OP)」という紅茶の等級について詳しく解説しました。

「オレンジペコ」とは、オレンジの風味という意味ではなく、茶葉の部位と形状を示す用語

そのためOP・BOP・BOPFなどの違いを知っておくことで、紅茶選びがより楽しくなりますよ。

さらに紅茶をもっと深く学びたい方は、ぜひ他の記事もチェックしてみてくださいね!

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